高級ホテルのサービスアパートへの「格差」批判が全く的外れな訳

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お金より大切なお金の話

新型コロナウィルス感染拡大を受けたインバウンド需要の消失を受けて、多くの高級ホテルが「サービスアパートメント」のプランを販売し始めて話題になっている。メディアでも取り上げられ、本日のテレビ朝日「モーニングショー」でも取り上げていた。

このサービスアパートメントに関しては、帝国ホテルなどの高級ホテルに「比較的低額」で滞在できると言うことで話題になる一方、コロナ禍の中、困窮している人が多い中、一部の富裕層が豪華なホテル暮らしを楽しんでいることに対する批判も多い。今回は、この高級ホテルのサービスアパートメント利用への批判が全く的外れだと思われる理由を書いてみたい。

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サービスアパートメントは海外では一般的

この日本では、余り馴染みのない「サービスアパートメント」という利用法。実は海外では、割とスタンダードはサービス。ホテルが客室の一部を長期滞在者用に安い料金で提供するのは非常に一般的なサービスだ。私も特に東南アジアなどに1月以上滞在する際に利用したことがある。

日本経済が低迷しているのは、金廻りが悪いから

数日前の投稿で、過去20年ほどで日本の経常収支の構造が激変していることを書いた。経常収支の黒字の源泉が、物の輸出で儲ける「貿易収支」から、直接投資で稼ぐ「所得収支」に変化した結果、国内での「お金の流れ」が激変、このお金の流れの変化によって、国内の「格差が拡大」すると同時に、地方の衰退、ひいては「少子高齢化の遠因」にもなっていることが考えられる。

サービスアパートメントには多くの批判も

この高級ホテルなどのサービスアパートメント利用には、多くの批判も寄せられている。コロナ禍で職や収入を失い、今日の食事にも事欠く状況の中、「一部の富裕層が贅沢な暮らしをすることが許せない!」といった類の批判だ。件のテレビ朝日の「モーニングショー」でも、コメンテーターでジャーナリストの青木氏が、「格差社会の象徴だ」という趣旨の批判的意見を述べていた。

お金が廻らないと経済は活性化できない

一部の富裕層が、贅沢な暮らしをすることを批判したくなる気持ちはわからなくはないが、今回のコロナ禍で、あらためて分かったことは、経済は「人が動いて金を使わないと死んでしまう」と言うことだ。いくら理屈をこねても、結局「お金が廻らない」と、多くの国民(特に貧困層)が、とたんに困窮してしまう。よく考えたら安倍内閣が推進していた「インバウンド政策」も、海外の富裕層(というか中国人の成金)に日本国内で「贅沢な旅行」をしてもらい、金廻りを良くしようというものだ。そのために日銀に無理やり国債を買わせて円安に誘導するという歪な政策にすぎないように思われる。むしろ今回のサービスアパートメントの反響の大きさを考えれば、足元の国内に眠っていた「潜在需要」が顕在化したに過ぎず、その需要を活性化しない手はない。まさに「灯台下暗し」の典型に思えて仕方がない。

金持ちが金を使うのは悪いことか?

長い間日本では、「金持ちが金を使うこと」が、まるで「悪いこと」のように扱われてきた。しかし経済が高度化サービス化した日本で、雇用や所得を作り出すためには、余裕のある富裕層に積極的に「カネを使って贅沢をしてもらう」ことでサービス需要を作り出すことは理にかなっている。仕事があれば貧困層も所得を得て自活することが出来るようになる。また地方のホテルのサービスアパートメントで長期滞在する富裕層が増えれば、地方の消費需要を喚起して、地方の活性化にも寄与できる、さらに地方で雇用が安定的に生まれれば、東京一極集中の解消や、少子化の解消にもつながる可能性もあると思われる。

悪平等、安易な格差批判は止めるべき

日本では長い間「平等」が美徳とされてきた。昭和の時代の「一億総中流」だけでなく、江戸時代にも華美な生活をする人間は、醜悪な「成金」として蔑まれてきた。この総中流幻想の源流は、江戸時代の「村社会」が源流であると考えている。江戸時代の封建体制を維持するために、農村では実直な労働が美徳とされ、村民相互の「相互監視体制」が構築されていた。一部の「能力」や「目端の利く」人間が、一人だけ豊かになり「いい思いをする」ことは、「絶対に許されない」という考えが日本人の間に根付いていった(例えば「ホリエモン」や「村上ファンド」への批判)。そのDNAは、現代の日本人にも引き継がれ、なにかにつけて「格差批判」「富裕層批判」が行われている。しかし今回のコロナ禍で表面化したように、カネの流れが止まると一番ダメージを受けるのが、下流の貧困層という現実。この際、安易な金持ち批判は止めて、むしろ「金持ちには堂々と金を使ってもらう」方向にマインドをリセットしなおす必要があるのではないだろうか。

国内で金を廻すようにしよう

昭和の時代には、「輸出」と「公共事業」で国内に「お金」がばら撒かれ、「金廻り」がよくなり、経済が活性化してきた。しかし今後同じような手が使えるとは限らない。輸出に関しては、失業を輸出するとして貿易戦争の原因になってきた。今では現地生産現地販売の「地産地消」がスタンダードになってきている。また公共工事に関しても、既に日本では十分なインフラが整備されていて、これ以上公共工事を増やすのは、現実的に困難だろう。また急激な少子高齢化によって、必要な労働力を確保することができるかもわからない。

そう考えるとこの、ホテルのサービスアパートメントに長期滞在するというライフスタイルは、「経済対策として」非常に理にかなった方法ということになる。この際、安易な富裕層批判や格差批判を止めて、サービスアパートメントだけでなく、「富裕層が気持ちよくお金を使える環境を整える」方向にもっと積極的にシフトすべきであると思われる。

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