絶賛暴落中のTesla株を(ちょっと)真面目に分析してみる

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話題のTesla株が暴落している。一株200ドル前後で低空飛行していた同社株が、急騰を始めたのは、今を遡る事1年ほど前の2019年末ぐらいから。それまで順調に赤字を垂れ流していたところ、四半期ベースで黒字化したことから急上昇し始めた。

コロナの流行で一旦下落に転じたものの、その後は相場の戻りと共に盛り返し、2020年末には、ついに全人未踏の900ドル台まで上げた。

その飛ぶ鳥を落とす勢いだったTesla株だが、2021年2月に入ると急落を始めた。切っ掛けは、ご存じの通り「長期金利の上昇」。また創業者のイーロンマスクが、これまた絶賛暴騰中のBitcoinに何と150億ドル(約1500億円以上)投資したことも話題になった。

そこで、この話題のテスラ株をちょっと真面目に分析してみた。

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な~んちゃって証券分析(テスラ編)

まず株価と業績から確認してみよう。

比較対象としては、わが国日本を代表する「世界のトヨタ」!

まずは株価から

日付為替レート105
2021/3/5テスラ(ドル)テスラ(円)トヨタ(円)
株価597.9562784.757969
52週高値900.4945428497
発行済み株式数959,853,504.003,262,997,492.00
時価総額573,944,402,716.8060,264,162,285,264.0026,002,827,013,748.00
PER796.039393511.72
EPS0.7511562931636.2809059
時価総額比(テスラ/トヨタ)2.3176004
(出典:YahooJapan)
為替レートは、一㌦105円で概算

この時点で驚きなのが、テスラの時価総額がトヨタの2倍を超えていること。株価がピークから30%近く下落しても、この水準なのに驚き。PREに至っては、なんと800倍近く。異常です。

次は業績

売上高はトヨタの約30兆に対して、テスラは約3兆円と大体1/10の規模感なのが分かる。

ただ2003年創業のテスラが、操業100年近いトヨタの1/10の規模までたった17年で到達したのは、ある意味立派。しかも成熟産業の代表格の自動車産業だからなおさら。

テスラ(ドル)テスラ(円)トヨタ(円)テスラ/トヨタ
2020/12/31105.0043,921.00
売上高(MM)31,536,000,000.003,311,280.0029,929,992.000.1106341759
営業利益1,994,000,000.00209,370.002,442,869.000.08570660154
税引き前利益1,154,000,000.00121,170.002,554,607.000.04743195333
当期利益721,000,000.0075,705.002,076,183.000.03646354873
EPS0.7578.87636.28
総資産52,148,000,000.005,475,540.0052,680,436.00
自己資本22,225,000,000.002,333,625.0020,564,787.00
自己資本比率42.62%42.62%39.04%
BPS23.152,431.23
資本金1,000,000.00105.00397,050.00
有利子負債9,556,000,000.001,003,380.0020,552,969.00
ROA1.38%3.94%35%
ROE3.24%10.10%32%
総資産経常利益率4.85%
営業利益/売上6.32%8.16%77%
純利益/売上2.29%6.94%33%
(出典:YahooJapan)

テスラがトヨタになったら

次にテスタモータースが今のトヨタになったら、どうなるかを計算してみた。PERは10倍を想定(トヨタは11倍程度)。

ちなみに2019年のトヨタの販売台数は世界で約900万台(世界一はドイツのフォルクスワーゲンで1000万台越)。連結での売上が約30兆円だから、一台当たりの販売単価は、約300万円程度と言うことになる。

テスラがトヨタになったら
販売台数(台)9,000,000.00
一台当たり単価3,000,000.00
売上(MM)27,000,000.00
純利益/売上0.05
純利益(MM)1,350,000.00
発行済み株式959,853,504.00
EPS1406.464627
PER10
理論株価(円)14064.64627
理論株価(ドル)133.949012

トヨタの売上高利益率(純利益/売上高)は、7%近いが、ここは保守的に5%で計算してみた。すると、理論株価は、株133ドル。ちょうど急騰前の株価に近い。ただしこの試算は、あくまでテスラの売上が来年いきなりトヨタ並みになる前提。実際は徐々に販売が増加すると仮定すると、実際の適正株価は、その半分程度か。

利益率10%の場合

テスラがトヨタになったら
販売台数(台)9,000,000.00
一台当たり単価3,000,000.00
売上(MM)27,000,000.00
純利益/売上0.1
純利益(MM)2,700,000.00
発行済み株式959,853,504.00
EPS2812.929253
PER10
理論株価(円)28129.29253
理論株価(ドル)267.8980241

次に利益率を10%で試算してみた。EV(電気自動車)では、ガソリンエンジンがない分、従来型の自動車に比べて大幅なコストダウンが可能との説もある。その説を採って売上高に対する利益率を10%で概算。すると理論株価は267ドルと、急騰前の揉み合い相場の高値近くになった。

Apple並みに世界市場の半分を制覇した場合

世界販売の半部
全世界販売台数100,000,000.00
シェアー0.4
販売台数40,000,000.00
一台当たり単価3,000,000.00
売上(MM)120,000,000.00
純利益/売上5.00%
純利益(MM)6,000,000.00
発行済み株式959,853,504.00
EPS(円)6250.953896
PER10
理論株価(円)62509.53896
理論株価(ドル)595.3289424

やっとここで現在の株価に近くなってきた。全世界の自動車販売台数は、約9000万台なので、一億台で試算。自動車の販売単価は変わらずで約300万円。今のApple並みに、全世界の自動車市場の半分を制覇したと仮定して計算すると、やっと今の株価に近くなる。

因みに売上高利益率を10%で計算した結果は、以下の通り。理論株価は、1200ドル近くになる。全世界のシェアーは、Appleのスマホ並みの40%。

世界販売の半部
全世界販売台数100,000,000.00
シェアー0.4
販売台数40,000,000.00
一台当たり単価3,000,000.00
売上(MM)120,000,000.00
純利益/売上10.00%
純利益(MM)12,000,000.00
発行済み株式959,853,504.00
EPS(円)12501.90779
PER10
理論株価(円)125019.0779
理論株価(ドル)1190.657885

ライドシェア―が普及、販売台数半減

次に少し極端なケースを想定してみた。EVは自動運転とセットになっている。実際に自動運転が普及すると、自動車の販売台数は半減するとの予測もある。実際に日本でも日中稼働している自動車の台数は5%程度との調査結果もあると聞く。そうなるとEV+自動運転で自動車販売台数が急減する可能性も。

自動車販売台数半減・単価変わらず
全世界販売台数50,000,000.00
シェアー40.00%
販売台数20,000,000.00
一台当たり単価3,000,000.00
売上(MM)60,000,000.00
純利益/売上5.00%
純利益(MM)3,000,000.00
発行済み株式959,853,504.00
EPS(円)3125.476948
PER10
理論株価(円)31254.76948
理論株価(ドル)297.6644712

販売台数が急減した場合にで、販売単価やコストが変わらないケースを想定。仮にApple並みに40%のシェアーをとっても、理論株価は、300ドル程度。

単価を100万円として、利益率を30%

EVに関しては、大幅なコストダウンが可能との説がある。そこで一台当たりの単価を100万円。全世界の自動車販売台数は半減の5000万台。利益率を10%からApple並みに30%にしてみると、今の株価に近くなった。

販売台数半減・単価半減・利益率増
全世界販売台数50,000,000.00
シェアー0.4
販売台数20,000,000.00
一台当たり単価1,000,000.00
売上(MM)20,000,000.00
純利益/売上30.00%
純利益(MM)6,000,000.00
発行済み株式959,853,504.00
EPS(円)6250.953896
PER10
理論株価(円)62509.53896
理論株価(ドル)595.3289424

話を整理してみると

ここで、今までの「な~んちゃって証券分析」を振り返ってみたい。

もしテスラの現在の株価を正当化するには、以下の条件のどれかが実現することが必要となる。

  • テスラが(10年以内に)トヨタ並みの規模になり、利益率で20%程度を達成
  • テスラが、(トヨタを上回る)世界市場40%のシェアーを獲得する
  • テスラがApple並みに世界市場の40%シェアーを獲得し、30%近い利益率を得る
  • といった感じになるか?

果たしてスマホのように出来るのか?

ここで一番の疑問点は、果たしてAppleのスマホのようにEVを製造できるのか?という点。部品点数で100倍以上、単価も10倍以上ある自動車を、いくらガソリンエンジンからモーターになるからと言って、そこまで大量に生産できるのか?ロボットを多用すれば可能かもしれないが、自動車の場合、スマホのように中国の工場で人海戦術で大量生産が可能か疑問符が付く。製品が素晴らしくても生産できなければ意味がない。

既存の自動車メーカーの買収が鍵か

もし短期間で製造販売台数を急増させる必要があるなら、既存の自動車会社の工場を買収する(または自動車会社自体を丸ごと買収)必要がありそうだ。実際にテスラの最初の大規模工場は、トヨタとGMの合弁会社の工場だった。現在の時価総額がトヨタの倍近くあるので、理論上はトヨタ全体を買収可能ではある。ただ実際買収するとなると、トヨタ規模の会社なら時価の倍近いプレミアムが要求されるだろう。またステークホルダーが多いので、おいそれとは買収できない。結局のところ肝は、「夢」を売り続けて時価総額を維持できるか?の一点になりそう。

まとめ・・・300ドルぐらいなら買ってもいっかも

ということで、な~んちゃって証券分析の結論としては、Paypalマフィアの生き残りのイーロンマスクの夢に賭ける意味も込めて、株価が300ドルを下回るぐらいになったら買ってもいいかなと思いました。

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