敬老の日と菅新総理

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知らないと損をする世の中の仕組み

一日過ぎてしまいましたが、昨日9月21日は敬老の日でした。そこで目についたのが以下の高齢化の記事。もうみんな知っていることですが、改めて数字で突きつけられると衝撃的な内容。女性の25%(4人に一人)が70歳以上だそうです。

折しも先週9月18日には、菅新政権が誕生しました。携帯料金の値下げやデジタル庁新設など、さっそく新政策を打ち出しています。支持率も、新政権のご祝儀もあって70%前後と高いようです。

ということで、後戻りできなくなった、この超高齢化社会と日本の未来をちょっと考えてみました。

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誰が総理になっても未来は変えられない

数年前に2020年には、女性の平均年齢が50歳になるという本が話題になりました。これだけでも衝撃的なのですが、なんと上の記事によると、女性の4人に一人が70歳以上に。東京にいると若者が多いのであまり感じませんが、地方都市に行くと高齢者の多さに、正直ビビります

また昨年の日本の出生数は、確か86万人。数年前に100万人を割り込んだことが話題になりましたが、あっという間に90万人を割り込んでしまいました。

この流れは、誰が総理大臣になっても変えられません。特に新たに子供を産むことのできる出産適齢期の女性が激減してきているため、今後、劇的に子供の数が増えることは、人口子宮でも開発されて、人工的に子供が生まれでもしない限り無理です。

今後10年間は、大規模な制度変更は無理

2024年になると、所謂「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者入りします。その団塊の世代ですが、現在の平均寿命を考えると、数が減り始めるのは10年後ぐらいから。ということで、あと10年程度は、年金などの大規模な社会保障制度の変更は、「政治的に無理」と考えられます。政治家も当選してなんぼですから、あえてこの点に切り込む勇気はないでしょう。自民党も野党もその点は一緒です。年金の減額に言及した途端に選挙で敗北するのが必至だからです。

2030年代に大規模な制度変更も

ただしそのままだと日本の社会保障制度が破綻してしまいます。現在40代の1979年代生まれの「団塊ジュニア」が高齢者となる2040年までに制度変更をする必要があります。ということでで10年後ぐらいに年金や医療などの大幅な制度変更が予想されています。年金に関しては、政府の想定によると、GPIFが運用している年金の剰余金は、平均的なシナリオでは2050年まで持つことになっています。しかしながら前提となる経済成長率や、インフレ率、人口動態などが楽観的過ぎると批判されていています。実際には、2030年代前半に枯渇すると考えるのが現実的なようです。トリガーとしては、このGPIFが運用している年金の剰余金の枯渇が見えてくるタイミングで大規模な制度変更が行われる可能性が高いと考えられます。

想定される制度変更

未来のことを確実に予想することは不可能ですが、人口などの要因は今から予想がつきます。そのほぼ確実な事実を基に想像すると以下のような制度変更を予想しています。

年金の大規模な再編は不可避

公的年金を今のまま支給し続けることは、数字的に不可能です。どちらにしても年金を負担するのは、現役世代。2019年の出生数は86万人しかいません。その人たちで膨大な高齢者を支える必要があります。ちなみに1973年生まれの「団塊ジュニア」は210万人います。86万人で210万人を支えるのはどう考えても不可能です。

UBI(ユニバーサル・ベーシックインカム)に統合し、あとは自助

年金国債を交付

このパターでは、公的年金制度を一度解体し、新たに生活に困っている国民が誰でも受取れるUBIに再編します。この時、会社員や公務員が加入している「厚生(共済)年金」の取り扱いが問題になります。加入者に一旦返却することも考えられますが、財源が不足しそうです。私が想定しているのは、「年金国債」を厚生年金に加入している会社員に交付する形です。例えば償還期限60年、年利1%程度の年金国債をこれまでの積立分の代わりとして交付。その後は、1%の利息を受け取れるものです。高齢者は、60年も余命がありませんから、実質没収となりますが、相続税をゼロにするなど、何らかの飴が付けられるかもしれません。

俸禄国債がモデル

因みに、この方式のモデルとなるのが、明治維新の際に、旧武士に交付された「俸禄国債(金禄公債)」です。明治維新では、廃藩置県により、大名クラス以外の武士が全員「リストラ」されました。武士は江戸時代は、藩主から「俸禄」という給料をもらっているサラリーマンだったわけですが、これが廃止された代わりに、今でいう国債がタダで交付され、その金利収入で生活することになったのです。実際には、その後のインフレでこの公債は、「紙屑同然」になってしまいました。明治初期には、この国債暴落が引き金となって、困窮化した武士の反乱が発生する事態に。

年金廃止で、給付付き税額控除に変更

BUI以外に考えられるのは、「給付付き税額控除」。この場合も公的年金は、全面廃止。その代わりに「給付付き税額控除」を導入します。この制度では、所得のある高齢者に対しては給付を行いません。代わりに世代を問わず、所得が一定限度以下の世帯に対しては「マイナスの税金」として、最低限生活可能な給付を行うという仕組みです。

ただしこの制度では、所得は少ないが多額の資産を持っている人も「給付を受取れる」ことになってしまい、不公平感が出ます。この場合は、何らかの資産課税が行われる可能性もあります。

医療・・・自己負担激増

医療に関しても大幅な制度変更は不可避です。国民健康保険は、経常的な赤字状態で、民間の健康保険組合から強制的に資金を移転させて維持されています。その民間の健保も高齢化で将来的には、資金不足、破綻するところが増加するでしょう。そうなると現在の制度は維持不可能です。

イギリス方式・・・ナショナルヘルスとプライベート

まず第一に考えられるのが、イギリス方式。イギリスでは公的な医療保険のNH(ナショナルヘルス)があり、基本的に国民はだれでも「医療は無料」です。ただし年間の予算に上限があり、手術などは順番待ちです。何年も盲腸の手術が受けられないという話は有名です。同時に「プライベート」と呼ばれる民間保険があり、中流以上の家庭は、みなこの民間医療保険に加入しています。治療は至れり尽くせりで高度医療も受けられますが、保険料も馬鹿高いです。イギリス在住の知り合いによると、4人家族で月20万円近く払っている例も。カバーの条件によっても変わってくるようですが、最低でも月10万円以上するようです。

延命治療の自己負担と安楽死

その他に考えられるのが「延命治療」の自己負担と「安楽死」です。アメリカのデータなのですが、実は公的医療保険の半分以上が、終末期の高齢者医療に使われています。特に人工呼吸器などを装着しての延命治療には、一人当たり最低でも数百万円、治療が長引くと数千万円の費用がかかります。現在、日本では高額な医療費は、公的な医療保険で、ほぼ全額カバーされていますが、持続可能か疑問です。将来は、一定限度を超える「延命治療」は、全て自己負担。また多額の医療費がかかる不治の病の場合には、「安楽死」が認められる可能性も。

虫歯は公的保険のカバー外に

他に考えられるのが、「歯科治療」が保険の適用外になることです。現在、日本では歯科治療も公的保険でカバーされていますが、海外では対象外の国が多いです。将来日本でも歯科治療が保険適用外になる可能性が大きいと思われます。既に歯列矯正やホワイトニングなどは「保険外適用」になっていることを考えると、意外に早く虫歯は保険外が常識になるかもしれません。

手術は海外で

以上のほかに考えられそうなのが、「海外で治療を受ける」です。既に欧米では、公的保険でカバーされる治療範囲を超えると莫大な費用が請求されることから、治療費の安い海外で手術を受けるのが、常識になっています。特にタイの医療機関などはレベルが高く、わざわざタイまで手術に行く人が沢山います。日本でも美容整形を「韓国」で受ける人が沢山いることを考えると、海外手術も普通になるかもしれません。

デジタル庁の本当の狙い

今回、新たに誕生した「菅内閣」ですが、その目玉の政策として「デジタル庁」の創設を謳っています。特に目玉となっているのが「マイナンバーカード」の全国民への普及です。マイナンバーカードは、今のところ全国民の2割程度しか取得していません。マイナンバーカードを普及させるために、政府のデジタル化を進めて、行政手続きを「ワンストップ」で出来るようにすることを目指しているようです。これはこれで便利になる事は歓迎なのですが、このデジタル庁とマイナンバーカードには隠れた狙いがあると言われています。

資産課税は不可避

デジタル庁とマイナンバーカードの隠れた狙いとみられるのが「資産課税」です。今まで日本では、マイナンバーカードのような「国民総背番号制」の導入には、実は後ろ向きでした。これは自民党の主な支持基盤である「中小自営業者」と「農家」などが強烈に反対してきたからです。日本では「964(クロヨン)」や「10・5・3(トーゴーサン)」に代表されるように、自営業者や農家は、まともに税金を払ってきませんでした。マイナンバーカードのような国民IDが導入され、全ての取引にこのIDが適用されるようになると、収入が完全に可視化されてしまい脱税が出来なくなります。そこでほかの国では、当たり前の国民IDの導入が遅れてきたのです。

しかし今や、多くの農家や自営業者などが、高齢化して「国民年金の受給者」になりつつあります。これからは、「如何に年金を維持するか」が重要になり、以前のように「所得を隠す」インセンティブは薄れてきています

低金利は当分続くが最後はインフレか?

借金して儲かる政府

いま日本では超低金利の元で奇妙なことが起きています。それは「政府が借金して儲けている」ことです。日銀の「異次元の金融緩和」のもと、政府は「マイナス利回り」で国債を発行しています。一応0.1%の利息は付けているのですが、利回りがマイナスのため、発行差益が出ています。これは101万円で発行した国債を満期の償還時には100万円で返済していることになります。つまり借金すると1円儲けが出る状態です。もちろん10年国債なら10年間の間は利子の千円を毎月支払い続けるので、完全に儲けていることになりませんが、「実質無利息」で借金できていることになります。

1990年代の後半から日本政府の財政赤字が積み上がり、「日本政府は財政破綻する」という話が流布しました。しかしながら20年たった現在でも日本政府が財政破綻する兆候は、少なくとも今のところありません。実際のところは、「実質ゼロ金利」が長年続いたことから、日本政府の毎年の利払い費用は、国債の発行残高が約2倍になったにも関わらず、増えていません。これは高齢化により激増している年金や医療費などの社会保障費を、「ゼロ金利」で本来なら民間が受取るべき利子を奪って賄っていたことになります。アベノミクスの元での日銀の「異次元の金融緩和」の真の狙いは、実はこれなんではないかとひそかに疑っています。

日本政府の借金は当面は持続可能だが、いずれ限界に

日本政府は、今のところ実質ゼロ金利で借金を続けているのですが、これにも限界があります。具体的に言えば、日本政府は毎年30兆円程度の新規の借金をしています。マクロ的に見れば、経常収支の増加分の範囲内であれば、日本政府は自国通貨建ての円で国債の発行が可能です。現在、日本は約20兆円の経常収支の黒字を維持しており、当面は何とかカバーできています。しかし毎年30兆円の新規国債を発行しているため、いずれ20兆円ずつ増え続ける民間貯蓄でカバーするのには限界があります。あと10年程度は、持続可能と考えられますが、それ以降は不確かです。

2030年代には、資産課税かインフレ

ということで、2020年代後半から2030年代の何れかの時点で、日本政府の新規の借金に限界が訪れることが想定されます。その時に取れる方法としては、「資産課税」か「インフレ」です。ちなみに歴史を遡ってみると、「資産課税」に成功したケースは稀で、ほとんどが「戦時」です。通常はインフレが発生し「インフレ税」で、過去の債務を帳消しにしています。ただしインフレ税の場合には、相当の社会的混乱が避けられません。

ポピュリズム政権の誕生も

最終的には、GPIFの年金積立金が枯渇し、現在の年金制度が維持できなくなった時点で、何らかの制度変更が不可避となります。その時、「資産課税」を政府は行おうとするはずですが、場合によっては、ポピュリズム政権が登場して、赤字国債を増発、最終的には「インフレ」に突入というシナリオも十分考えられます。いまの日本では想像できませんが、将来なにが起こるかは、神のみぞしるです。最近巷で流布している「MMT」と呼ばれる経済学がその予兆かもしれません。

まとめ

高齢化は不可避。混乱は避けられない。自分で少しずつ準備しておこう。

コメント

  1. […] […]

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