セミリタイアを計画する際に、一番に手を付けたのが、ライフプランの作成。要は、今後の人生の収支計算表。平均寿命まで生きた場合の収支計算を繰り返し作成してシミュレーションした。
第一段階・・・最初のライフプラン
最初に作成したライフプランは、ごく簡単なもの。家計簿から計算した現在の生活費を基に、セミリタイアに必要な資金額を算出した。同時に、退職金や年金額なども計算。収支表に落とし込んでいった。
この収支表を基に、セミリタイアに最低限必要な金額を算出。セミリタイアに向けた貯蓄計画を立てて実行した。
年齢 | 50歳 | 51歳 | ~ | 60歳 | ~ | 65歳 | ~ | 84歳 | 85歳 |
生活費 | 300万円 | 300万円 | ・・・ | 300万円 | 300万円 | ||||
臨時費用 | |||||||||
収入 | 120万円 | 300万円 | |||||||
預金額 | 5000万円 | 4700万円 | ・・・ | 2120万円 | 1400万円 | 800万円 | 680万円 | ||
メモ | 企業年金 | 厚生年金 |
第二段階
第二段階としは、さらにライフプラン表を精緻化した。将来のインフレ率を見込んだ生活費を計算。さらに、公的年金額についても、現在のマクロ経済スライドを適用した場合の受取年金額を修正した。また、資産運用による運用益も加味して、ライフプランの収支表を更新。加えて、病気などの突発的な支出や、将来必要になる老人ホームへの入居費用なども加味しより現実的なものに。
当初貯蓄額 | 5000万円 | 当初の貯金額 |
インフレ率 | 2% | インフレが継続して2%続くと想定 |
マクロスライド | 0.9% | マクロスライドがフルで適用された場合、インフレ率▲0.9% |
運用比率 | 50% | 資産総額のうち運用に廻す割合、この例では50%と仮定 |
運用利回り | 3% | 運用資産の運用利回り、平均的なバランスポートフォリオの3% |
年齢 | 50 | 51 | 52 | 53 | |
インフレ指数 | 100.00% | 102.00% | 104.04% | 106.12% | |
マクロスライド | 100.00% | 101.10% | 101.10% | 101.10% | |
経常支出 | -¥3,000,000 | -¥3,000,000 | -¥3,000,000 | -¥3,000,000 | |
臨時支出 | ¥0 | ||||
支出合計 | -¥3,000,000 | -¥3,000,000 | -¥3,000,000 | -¥3,000,000 | |
支出合計インフレ 調整済み | -¥3,000,000 | -¥3,060,000 | -¥3,121,200 | -¥3,183,624 | 年率2%のインフレ想定 |
企業年金 | |||||
公的年金 | |||||
年金小計 | ¥0 | ¥0 | ¥0 | ¥0 | |
年金インフレ 調整済み | ¥0 | ¥0 | ¥0 | ¥0 | マクロスライドで修正した額 |
運用資産 | ¥25,000,000 | ¥23,875,000 | ¥22,703,125 | ¥21,483,072 | この場合総資産の50%と仮定 |
運用収益 | ¥750,000 | ¥716,250 | ¥681,094 | ¥644,492 | 毎年の運用益 |
収支合計 | -¥2,250,000 | -¥2,343,750 | -¥2,440,106 | -¥2,539,132 | 運用益を加味した収支 |
¥47,750,000 | ¥45,406,250 | ¥42,966,144 | ¥40,427,012 | 期末の資産総額 |
グラフにするとこんな感じ

この例では、残念ながら73歳時点で預金額がマイナスになってしまった。これは、年金額がマクロスライドの影響でインフレ率に追いつかないから。2%のインフレが継続すると、支出額は20年で約2倍のの600万円弱に増加、公的年金額は、マクロスライドの影響で200万円台前半。
ちなみに、預金を80歳代まで持たそうとすると、当初の預金が5000万円の場合、運用割合を70%以上に高めて、利回りを5%にしないとならない。これだと運用資産の全額を株式に投資する必要がある。そもそも5000万円では足りなさそうだ

第三段階・・・ストレステストを実施
第三段階としては、複数のリスクシナリオを想定して、セミリタイア生活が破綻するかどうか検証するストレスレストを実行した。例えば、「日本の財政破綻」、「ハイパーインフレ」、「株価大暴落と経済恐慌」、そして戦争勃発など。ITバブル崩壊やリーマンショックの際の各資産の最大損出を元にポートフォリオの損失額を試算して、耐えられるか検討した。
※ストレステストのやり方は、別の記事で説明予定
ストレステストを基に運用資産を微修正
ストレステストの結果を参考に、最悪の自体でも生き残れるよう、主に運用資産のアロケーションを微修正した。特に「国家破産」「ハイパーインフレ」「戦争」などの非常事態が起きても数年は生活費が枯渇しないように、ゴールドなどへの配分を増やし、また一部の資金は、海外口座へ移すなどの処置をとった。
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